今回は、瞑想で人生が変わる、マインドフルネス瞑想のやり方についてご紹介します。
2018年と2019年にUCLA大学マインドフルネスリサーチセンターの講師によるマインドフルネス瞑想の講習会を数回にわたって受けました。
このリサーチセンターはUCLAのプログラムの1つで、アメリカでも数少ないマインドフルネスだけに特化して研究をしているセンターで、心理学や脳学の教授が研究を兼ねてマインドフルネスのあり方や瞑想のやり方を教えています。
「マインドフルネス」という言葉は、テレビや雑誌でも話題になってきていたので聞いたこともあるかもしれません。
マインドフルネス瞑想をすると、心が落ち着き、心配性が和らぎ、ストレスが軽減され・・などいろんなメンタル面での効果があるという研究結果が出ています。
それでは、マインドフルネス瞑想とは一体どんなものか、ご紹介して行きますね。
マインドフルネス瞑想とは?
マインドフルネスとは、「今この瞬間に意識をおく」ことで、マインドネス瞑想とはズバリ「今この瞬間に意識を置く」瞑想法です。
この「今この瞬間に意識をおく」ことって、出来ていそうで、実は、私たちは気がつけば過去のことや未来のことを考えてしまっている時間の方が多いのです。
「心は上の空」と言う言葉がありますが、ぼーっとしていると、マインドは知らない間に明日の事や、まだ置きていない未来の事、過去に起きたことを思い出したりしていますよね。
特に、過去の失敗や未来に対する不安のようなネガティブな事ほど、考えを占める時間が長くなりがちです。置き換えると、自分自身がストレスや不安を増幅してしまっているんですね。
通勤や通学中も、いろんな事をぼーっと考えてるだけで、気がついたら目的地に着いていたなんて経験は誰にでもありますよね。
「今」だけに意識をおくと、目的地にたどり着くまでには、色々なことが起きています。
例えば家を出る前に靴を履いたとき、そのとき靴が足に触れた感触はどんな感じでしょうか?
ドアを開けて外に出たときの、靴底が地面に当たる感覚や、風が体に当たる感覚はどんな感じでしょうか?
外の温度、周りの景色、周りの音、など。
色々なことが起こっています。
いつも一瞬一瞬に意識を置くのは難しいですが、時に意識を「今」に持ってくることが「マインドフルネス」で、今に意識を置いた瞑想方法がマインドフルネス瞑想です。
マインドフルネス瞑想の効果
マインドフルネス瞑想には心と体を繋げて、安定させてくれる効果があります。(瞑想には色々な種類がありますが、どの瞑想でも同じ効果が得られます)
- 気分が落ち着く
- 眠りが深くなる
- 集中力が上がる
- 心配事が減る
- インスピレーションを感じ取りやすくなる
- 脳波が安定してリラックスできる
- セルフイメージが上がる
- 頭の中がリセットされる
- 新しいアイディアが生まれやすくなる
- 物事の公平な判断ができるようになる
- 記憶力が高まり仕事の成果が上がる
私が受けていた、マインドフルネス瞑想のUCLAの講師の1人で、男性の方がいたのですが、その方は子供の頃から極度の心配性で、いつも、まだ起こっていない未来のことばかりを心配していた子供時代を過ごしていたそうです。
大人になってからは、どんどん心配性が悪化し、毎日の生活が辛くなり、ありとあらゆるセラピーを受けて、心配性を軽減しようとしたものの、実感ができる効果が見られなかったそうです。
そんな時、マインドフルネス瞑想を知り、試しにやってみたら、徐々に心配性が和らいでいったそうです。
仕事に行くのが辛かったのが、だんだん辛さが和らいでいき、心配性で辛かった毎日が、心配事をしなくなるようになって、幸せを感じる時間が増えてきたそうです。
心は体とつながっているので、心の状態が良くなれば、体の状態も良くなってきたりします。
体も元気になっていき、セルフイメージも高まっていき、人生がガラっと変わったので、UCLAのマインドフルネスリサーチセンターでマインドフルネス瞑想を本格的に学んで、講師になる決意をしたそうです。
なぜマインドフルネス瞑想をするの?
マインドフルネス瞑想は、「今この瞬間」に意識を置く瞑想法ですが、まだ起こっていない未来の心配や、過去の失敗から意識を「今」に戻すことで、心配していることは「今」起こっていないと気がつくことができ、心配事から解放されていきます。
心配事や不安のほとんどは、実際には起こらないと言われています。なので私たちが普段心配していることは、取り越し苦労に過ぎないということが言えます。
どれだけ頭の中に心配事があったとしても、一歩離れて、「今この瞬間」だけに意識を置くと、「今この瞬間」は、不安で想像していた出来事が、この瞬間目の前で起こっているわけではありません。
心配事は頭の中にあるだけで、「失敗したらどうしよう。」と思っていた事が、今この瞬間実際に目の前で起こっているわけではないですよね。
例えば飛行機に乗っていて、「事故に遭ったらどうしよう。」と心配していても、今この瞬間、飛行機が事故に遭ってはいません。今この瞬間は、飛行機の座席に座っていて、映画が流れていて、気温が保たれた機内で、飲み物をいただいて、平穏な時間がながれている。これだけがその時に実際に起こっている事実です。
その「今実際に起きていること」は大抵、平穏で平和な時間です。
不安な出来事は実際に起きているわけではなく、全て頭の中で起こっている(起こしている)だけなんですね。そして実際にその不安な出来事が現実になる可能性はとっても低いんだそうです。
この瞬間は、ただ平穏な時間がある。そこに意識を持って行くことで、その平穏な瞬間の幸せを感じ取ることができ、「不安は自分の心の中にあるだけで、実際には起こっていない妄想だった。」というところに気がつくことができます。
たとえそうは思えなかったとしても、「今この瞬間」だけは、平和だと気がつくだけで、その瞬間だけでもその不安から解放され、その瞬間平穏な時間が流れていることに幸せを見つけることができます。
マインドフルネス瞑想やり方
それでは、簡単にできる、マインドフルネス瞑想のやり方をご紹介いたしますね。
1. まず椅子に座ってリラックスします。床の方がよければ、床にそのままあぐらで座ったり、座布団やブランケットに座っても大丈夫です。
2. 椅子や床に座ったら、体を左右と前後に少し揺らしてみて、体の重心の真ん中を探します。重心が見つかったら、背筋を伸ばします。
この時、顎を引いた時に頭の一番てっぺんにくる部分に釣り糸があって、上から引っ張られている様なイメージをします。すっと背筋を少し伸ばす様な感じにして、肩はリラックスをして座ります。頭のてっぺんから背筋を通って生殖器と肛門の間をエネルギーが通るので、背筋はスッと伸ばすと良いんですね。
3. 目は閉じた方が好きな方は目を閉じて、少し開けていた方が好きな方は、ちょっとだけ開けて、一点に集中できる場所を床かどこかに見つけて、そこを見つめて瞑想を始めます。
4. そして自分の呼吸に意識を置きます。無理に「吸って、吐いて」と呼吸のペースを変えたり、深呼吸をしようとしたりせずに、そのままの自然の呼吸に意識を集中します。
私は呼吸に集中するのが苦手なので、マインドフルネス瞑想をするときは、周りの音に集中する様にしています。
5. そのまま五分でもいいので、呼吸(もしくはこれに集中すると決めた音など)にできるだけ意識を置きます。
この時、雑念がよぎってきますが、それを無理に止めようとしなくても大丈夫。そっと呼吸に意識を戻します。何度も雑念が頭の中に浮かびますが、その度にまた呼吸に意識を戻す、を繰り返します。
以上がマインドフルネス瞑想の基本のやり方です。
考えが頭に浮かんだら、その考えを客観的に ”あ、こんなことかんがえてるんだね。ふーん。” と、お空の雲が過ぎて行く様に、そーっと意識をまた呼吸の方に戻す。のがポイントです。
マインドフルネス瞑想は、いつでもどこでも出来ます。五分できる様になったら、時間を伸ばして行くと良いです。
先生曰く、一週間で70分まとめて瞑想するよりも、1日10分瞑想した方が効果があるとのことです。長さではなくて、頻度が重要ということですね。
マインドフルネス瞑想のやり方ポイント
マインドルフネス瞑想のやり方のポイントは:
- マインドフルネス瞑想をする時、呼吸に集中が難しい方は、外の道路の車の音、鳥の鳴く声など、周りにある音に集中をしても大丈夫です。
- 瞑想中、何度も色々な考えが頭をよぎりますが、それは普通のことなので大丈夫です。その度に意識をまた呼吸(もしくは集中していたもの)に戻すの繰り返しをします。
- 日によっては集中できない日もありますが、それでも大丈夫。
- できる範囲内で数分でもいいので、やって見ると、色々な効果がありますよー。
ちなみに私は音に集中する瞑想が好きなので、周りの音に集中するやり方か、誘導瞑想が気に入っています。
誘導瞑想とは誘導してくれる話し手がいて、その人の話している事を集中して聴きながら、その内容を頭の中でイメージする方法です。
色んな瞑想方法を試してみて、一番好きなやり方の瞑想をされるといいと思います。
雑念が頭をたくさんよぎって、集中できないときは「マインドフルネス瞑想のやり方が間違ってるのかな?」と感じてしまいますが、気にしないで大丈夫です。
雑念は浮かんできてしまうので、浮かんできたらそっとスルーしてあげると良いです。
満月や新月の日は、お月様からのパワーの影響で普段瞑想されない方でも、深い瞑想に入りやすいと言われています。
こちらの記事でも満月や新月についてご紹介しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
https://jp.lifeisawonderland.com/how_to_spend_full_moon_night/
いろんな種類のマインドフルネス瞑想
上記でご紹介したのは、一番スタンダードなマインドフルネス瞑想ですが、UCLAのマインドフルネスリサーチセンターでは、「歩きマインドフルネス瞑想」や「食べるマインドフルネス瞑想」のクラスも教えているそうです。
食べるマインドフルネス瞑想のやり方
UCLAのマインドフルネスリサーチセンターでは「マインドフルネスな食べ方」というクラスがあり、例えばブドウだと、クラスのみんなで、ブドウを「今この瞬間」だけに意識を置いて食べるんですね。
ぶどうをつまんでみて、どんな感触か、それを目の前に持ってきて、どんな色か、どんな匂いがするか、そして口に入れてみるとどんな味か、どんな食感か。ゆーっくり時間をかけて、ぶどうをつまむところから、口に持って行って、口に触れるところ、その一瞬一瞬に意識を置く方法です。
普段私たちは、無意識で食べてしまう事も多いですよね。1つ1つがどんな食感だったか、どんな味でどんな舌触りだったかなんて、普段の食事で気にかけることはありません。
それを気にして食べてみるのが「食べるマインドフルネス瞑想」です。
グルメ番組のように、食べ物をお箸で持って眺めてみて、ゆっくり口の中に入れ、食感や味に意識を置いてみる、という方法ですが、「今この瞬間に意識をおく」ことで、今を感じることができ、未来の不安や過去の失敗などから気持ちを解放することができます。
時には食べるマインドフルネス瞑想も良いですね!
歩くマインドフルネス瞑想のやり方
歩くマインドフルネス瞑想は禅の「歩き瞑想」と同じです。
歩き瞑想はお寺で行われていたりしますが、歩きながら、足の裏が地面に当たる感覚だけに意識を置く方法です。
普段歩いている時に、地面に足の裏が当たる感覚など、意識はしていないですよね。それを意識してみて、足が地面に触れる感覚、その時、膝やほかの体の部分はどう感じているかなど、「今」だけに集中してみます。
余裕があれば、歩いている時に頰に触れる風の感覚なども意識してみると良いですね。
できればゆっくり歩きながらすることがオススメです。
歩くマインドフルネス瞑想はいつでもできるので、とても簡単にですね。
1分マインドフルネス瞑想のやり方
不安や心配が突然襲ってきたとき、1分でできるマインドフルネス瞑想をやってみると、気持ちがリセットされます。
1分マインドフルネス瞑想のやり方
- 不安が突然襲ってきたら落ち着ける場所に座る
- ゆっくり息を全て吐き出して、ゆっくり深呼吸で息を吸う
- 息を3秒止める
- そしてゆっくり息を吐き出す
1分マインドフルネス瞑想のやり方のポイントは、意識を呼吸だけに集中することです。
これを1分繰り返すだけで、不安や心配が軽減されます。
マインドフルネス瞑想やり方まとめ
いかがでしたでしょうか?
人生が変わる、マインドフルネス瞑想のやり方についてご紹介しました。
マインドフルネス瞑想は「今この瞬間に」意識をおく瞑想です。
今この瞬間に意識をおくことで、過去の思い出や未来の心配から、今この瞬間だけでも解放されるので、不安や心配が徐々に減少していきます。
マインドフル瞑想は通勤時間や空き時間で簡単にできるので、ぜひ試してみて効果を体験してみてくださいね。
ちなみに、普段から負のエネルギーを受けてしまいやすい方や、ストレスのある環境にいる方は、負のエネルギーを跳ね返す方法も参考にしてみてくださいね。
不安、心配、ストレスが和らぐきっかけになれば嬉しいです。